原告適格(主婦連ジュース事件)

【質問】
主婦連ジュース事件の原告適格は景表法のせいで認められなかったのでしょうか。
原発や空港との違いがよくわかりません。

【回答】
簡潔に言いますと、「健康被害がない」からです。

新潟空港訴訟(H元.2.17)や国道43号線訴訟(H7.7.7)や伊方原発訴訟(S48.8)とは異なり、主婦連ジュース事件には「健康被害」がありません。
判旨には「法律上保護された利益とはいえない」という言葉がありますね。
同様に村名変更や特急料金値上げなども、特定の誰かを狙い撃ちにしたわけでもないですので、原告適格はありません。


最判S53.3.14(主婦連ジュース事件)

【事案】
Y(公正取引委員会)は、社団法人日本果汁協会ほかに対して、果実飲料等の表示に関する公正競争規約を認定する処分を行なった。
これに対して、主婦連合会と同会会長Xが、この規約にかかる表示は不適切は表示であり、不当景品類及び不当表示防止法の要件に該当せず、不適法であるとしてYに不服申立てを行なった。

【判旨】
『第1項・・・の規程による公正取引委員会の処分について不服があるもの』とは、一般の行政処分についての不服申立の場合と同様に、当該処分について不服申立をする法律上の利益がある者、すなわち、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう、」と解すべきである。」・・・「景表法の規程により一般消費者が受ける利益は、公正取引委員会による同法の適正な運用によって実現されるべき公益の保護を通じ国民一般が共通してもつにいたる抽象的、平均的、一般的な利益、換言すれば、同法の規定の目的である公益の保護の結果として生ずる反射的な利益ないし事実上の利益であって、本来私人等権利主体の個人的な利益を保護することを目的とする法規により保障される法律上保護された利益とはいえないものである。・・・単に一般消費者であるというだけでは、公正取引委員会による公正競争規約の認定につき景表法10条6項による不服申立をする法律上の利益をもつ者であるということはできない。